不動産業界において、集客する際に広告を活用することは非常に重要です。
この際、多くの不動産会社は、1つだけではなく、さまざまな種類の広告を活用しますが、どのような広告であっても注意することがあります。
それは、不動産広告の表示義務についてです。
そこで今回は、不動産広告の表示義務について、法律や内容を紹介します。
不動産広告に関する法律とは?
不動産広告は、主に2つの法律によってルールが定められています。
その2つの法律が「宅地建物取引業法」と「景品表示法」の2つです。
また、この「景品表示法」は詳細なルールが定められていない代わりに、不動産業界が公正取引委員会の認定を受けたルールとして「不動産の表示に関する公正競争規約」が存在します。
これらによって、主に「誇大広告の禁止」や「広告開始時期の制限」、「取引様態の明示義務」がルールとして定められているのです。
不動産広告の表示義務の内容とは?
不動産広告の表示義務は、消費者保護や公正競争の観点から設けられています。
正確な情報の提供
不動産広告は、正確かつ真実な情報を提供する必要があります。
そのため、広告に掲載される情報は、不動産物件の場所、価格、面積、設備、条件などについて正確に記載されなければなりません。
優良物件である旨の表現の制限
不動産広告では、虚偽の事実や誇大広告を制限しています。
特に、「最高の物件」「絶好のロケーション」「極上の設備」といった、優れた特徴をうたう表現は、使用してはいけないので注意しましょう。
また、著しく人気があるような印象を与える広告も禁止されています。
そのため、「完売間近」や「学生に大人気」などの表現は控えておいた方が良いです。
価格の明示
不動産広告には、物件の価格を明示する必要があります。
しかし、2重価格表示といわれる、実際の価格と比較対象となる価格を併記する際には注意が必要です。
自社を他社と比べたり、根拠のない比較金額を記載したりすることは禁止されています。
関連する条件の明示
物件の広告では、関連する条件や制約事項(例:家具や設備の有無、ペット可否、賃借人の条件など)を明示する必要があります。
これにより、消費者は物件に関する重要な情報を事前に把握できます。
まとめ
不動産広告の表示義務は、今回紹介したもの以外にもさまざまな制限や義務が存在します。
これらに違反すると、罰金や免許の剥奪など罰が科せられます。
そのため、不動産広告を作成する際は表示義務に注意しましょう。