不動産業界のIT化は急速に進んでおり、コロナ禍によってその成長速度は加速しています。
IT化と聞くと苦手意識を持ち、距離をとってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産業のIT化の1つである「IT重説(重要事項説明)」について紹介します。
重要事項説明をオンラインで行う? IT重説とは何?
IT重説とは、「IT活用による非対面型で行われる重要事項説明手続き」のことです。
2017年から賃貸物件の契約に関する取引から導入が開始されました。
2021年に本格始動し、売買契約に関する取引でも適応可能になりました。
利便性を格段に向上させてくれる取り組みの1つです。
重説とは重要事項説明のことであり、売買・賃貸契約を結ぶときに必ず行う手続きです。
従来は宅地建物取引業法によって「宅地建物取引士が対面で行わなければならない」とされていましたが、コロナウイルスの流行によって需要が高まり、オンラインでの実施が認められました。
さらに、2022年5月施行の宅建業法改正により、宅地建物取引士による押印義務が廃止され、一部書類の電磁交付が認められました。
ただし、宅地建物の売買・交換媒介契約・代理契約を締結したときの書面に関しては、今後も押印が必要で、電子交付をするためには、それぞれの書面ごとに定められた当事者から承諾を取る必要があります。
法改正されたものの、まだ認められていないこともあるため、注意しましょう。
IT重説にはどのようなメリットがあるの?
ここからは、IT重説によって、入居予定者にはどんなメリットがあるのかについて紹介します。
まずは、出向く手間と時間を省けることです。
従来の対面の方法では、部屋探しから入居までに少なくとも2回は現地に行く必要があったため、遠隔地への転居の場合かなりの負担となっていました。
それがIT重説の場合、一度も足を運ぶことなく契約締結を可能にします。
新生活を始める人たちにとって、決して小さくないメリットと言えます。
次に、やりとりを記録に残せることです。
IT重説ではやりとりを録画などの手法で記録に残すことができます。
それにより、入居中や退去時にトラブルが発生した場合、揉め事が起こらないよう防ぐことができます。
また、文面では分かりにくい内容も、口頭説明により正確に理解できます。
まとめ
今回は、IT重説の基本知識とメリットについて紹介しました。
IT重説は、コロナ禍によってさらに需要が高まっています。
当社は不動産業に特化したITサービスを提供しているので、ぜひ一度ご相談ください。